ダナンとホイアンの秋は、日本の秋とは気候の感覚が大きく異なります。9月になっても日中は30℃前後まで気温が上がり、半袖で過ごす時間が長く続きます。その一方で、中部ベトナムでは9月から雨季が本格化し、10月を中心に雨量が増えます。11月になると暑さは落ち着き、日中でも30℃を下回る日が多くなるため、9月から11月までの3か月だけを見ても、気温と天候にははっきりした変化があります。
ダナンとホイアンは約30kmしか離れておらず、秋の気温に大きな差はありません。ただし、海に面したダナンと、トゥボン川沿いに旧市街が広がるホイアンでは、雨の感じ方や観光中の過ごし方が少し異なります。秋のベトナム旅行でダナン・ホイアンを訪れるなら、「秋だから涼しい」と考えるよりも、9月は夏の暑さが残る時期、10月は雨季の中心、11月は気温が下がり始める時期として考えると、現地での服装も観光日程も組み立てやすくなります。

秋のダナン・ホイアンはどんな気候?
ダナン・ホイアンの気候は、乾季と雨季の違いがはっきりしています。春から夏にかけて晴天が多く、9月になると雨の日が増え、10月に降水量のピークを迎えます。11月も雨季が続きますが、月の後半に向かうにつれて気温が少しずつ下がっていきます。ダナンでは9月の降雨日数が平均15日前後、10月は18日前後となり、年間でも10月は雨の多い月です。ホイアンもほぼ同じ傾向で、9月から11月はまとまった雨が降る時期にあたります。
ただし、雨季だから毎日朝から夜まで雨が続くとは限りません。晴れ間が出る日もあり、数時間雨が降ったあとに空が明るくなることもあります。秋のダナン・ホイアンでは、その日の天候を見ながら市街地観光と屋内観光を組み合わせるのが合っています。ダナンならチャム彫刻博物館や市街地、カフェ、レストランを予定に加え、ホイアンなら旧市街の古民家、会館、寺院、ショップなどを見て回れます。秋でも観光そのものが限定される季節ではなく、乾季とは少し違った日程の組み方を考える時期なのです。

9月は残暑が残る雨季の始まり
9月のダナン・ホイアンは、秋というより夏の終盤に近い気温です。ダナンでは月初の日中の最高気温が32℃前後、月末でも30℃前後まで上がり、最低気温は24~25℃ほどです。ホイアンもほぼ同じで、最高気温は30~32℃前後、朝晩でも24℃前後あります。日本の9月と比べても気温は高く、日差しが出れば汗ばむ暑さになります。海水温も高いため、天候が安定している日ならダナンのビーチを訪れる日程も考えられます。
服装は半袖のTシャツ、ポロシャツ、薄手のシャツなど夏服が基本です。男性なら半袖シャツと薄手のパンツ、女性なら半袖トップスやワンピースなどで過ごせます。湿度が高いため、厚手のデニムや重い素材より、乾きの早い軽めの衣類が合います。9月後半になると雨の日が増えるため、折りたたみ傘や薄手のレインウェアがあると便利でしょう。雨が止んだあとも気温は高いので、日本の秋のようなジャケットやニットはまだ必要ありません。冷房の効いたホテルやレストラン用として、薄手の長袖を1枚持っておく程度で十分です。

10月は雨が増え、本格的な雨季に
10月はダナン・ホイアンの雨季を代表する月です。ダナンでは日中の最高気温が月初の30℃前後から月末には28℃前後まで下がり、最低気温は23~24℃前後になります。ホイアンもほぼ同じ気温で、真夏のような強い暑さは少し落ち着いてきます。それでも日本の10月より気温は高く、昼間は半袖で過ごせる日が中心です。気温だけを見ると観光中に寒さを感じることは少なく、秋のダナン・ホイアンで服装を考える際には、気温より雨への準備のほうが比重を占めます。
10月は年間でも降水量が多く、ダナンでは月間降水量が400mmを超える年も珍しくありません。ホイアンも同じ時期に雨量が増えます。中部ベトナムでは9月から11月ごろに台風や熱帯低気圧の影響を受けることがあり、数日続けてまとまった雨になる年もあります。ホイアン旧市街はトゥボン川とホアイ川に近いため、大雨が続いたときには川の水位も高くなります。こうした季節性を知っておけば、午前と午後の予定を固定しすぎず、その日の天気に合わせてホイアン旧市街、ダナン市街、五行山などを組み合わせられます。服装は9月と同じ半袖が基本ですが、雨に濡れたあとや冷房対策として、薄手の長袖シャツが1枚あると重宝します。

11月は暑さが落ち着き過ごしやすい
11月になると、ダナン・ホイアンの気温はさらに下がります。ダナンでは月初の最高気温が28℃前後、月末には26℃前後となり、最低気温も22℃前後まで下がります。ホイアンもほぼ同じです。日中は半袖で過ごせる日がありますが、曇りや雨の日、朝晩には9月とは違った涼しさを感じます。日本から到着すると十分暖かく感じる気温ですが、現地では夏の暑さが一段落した季節にあたります。
11月も雨季に含まれますが、ダナンでは月初から月末に向かって降雨の確率が少しずつ下がっていきます。海沿いでは風が出る日も増えるので、ミーケービーチ周辺やソンチャ半島を訪れるなら、半袖だけではなく薄手の長袖シャツや軽い羽織物を用意しておくと快適です。ホイアン旧市街では徒歩で過ごす時間が長くなるため、通気性のよい服と歩き慣れた靴が合います。夜の旧市街は昼間より気温が下がり、ランタンが灯る時間帯まで滞在する場合は長袖を持参するとよいでしょう。

秋のダナン・ホイアンに合う服装と持ち物
9月から11月のダナン・ホイアン旅行では、服装を月ごとに大きく替える必要はありません。9月と10月は半袖を基本にして、薄手の長袖を1枚追加し、11月は半袖と長袖を組み合わせるのがちょうどよいでしょう。ボトムスは薄手のロングパンツや動きのあるパンツが便利です。ホイアン旧市街では石畳や舗装された路地を歩くため、履き慣れたスニーカーや滑りにくい靴が合います。サンダルを使う場合も、長時間歩くことを考えて選びたいところです。寺院や会館などを訪れる日は、肩や膝を大きく露出しない服を用意しておくと、そのまま市内観光を続けられます。
秋のダナン・ホイアンで覚えておきたいのは、9月、10月、11月を同じ「秋」としてまとめないことです。9月は最高気温30℃を超える日が多く、夏らしい暑さが残ります。10月は気温が28~30℃前後になり、雨季らしい天候が目立ちます。11月になると最高気温は26~28℃ほどまで下がり、朝晩には薄手の長袖が似合う気候へ変わっていきます。ダナンとホイアンは距離が近いため、2都市を同じ旅行で訪れる場合も服装を分けて準備する必要はありません。半袖を基本に、薄手の長袖、折りたたみ傘、雨に対応できる靴を用意しておけば、秋のダナンとホイアンを通して使えます。
ダナンではビーチと都市観光、ホイアンでは世界遺産の旧市街と歴史ある建築が観光の中心です。晴れた日は五行山や海沿いを訪れ、雨の時間帯には博物館、旧市街の古民家、会館、カフェなどを組み合わせれば、この季節ならではの日程を組めます。9月は暑さの残る中部ベトナム、10月は雨季の中心にあるダナン・ホイアン、11月は少し涼しくなった旧市街と、それぞれに気候の表情が異なります。秋のダナン・ホイアン旅行では、この3か月の違いを知ったうえで服装と予定を決めることが、現地で気持ちよく過ごすためのポイントだといえます。


