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    フエと言ったらここ “カイディン帝廟”

    最近ようやくフエ観光が日本人にもメジャーになりつつありますが、ベトナムの古都である世界遺産フエはもう少し観光客が訪れてもいい都市です。

    その中でも、特にマストビジットとして訪れるべき立ち寄りスポットがここ、カイディン帝廟です。
    グエン朝王朝の贅をこらした王廟で、フエ近郊に残る帝陵・帝廟のなかでも、別格です。荘厳さといい、まばゆい限りの装飾といい、ここに立ち寄らないのはもったいないぐらいです。



    カイディン帝廟の最大の魅力は、ベトナムの皇帝陵の中でも西洋建築と東洋装飾が融合した極めて独特なデザインにあります。

    カイディン帝廟は、ベトナム中部フエにあるグエン朝第12代皇帝カイディン帝の墓所で、1916年から1931年にかけて建設されました。ほかの皇帝陵と比べて規模は大きくありませんが、建築様式がまったく異なります。

    フランス統治時代に建てられたため、ヨーロッパの建築要素が強く取り入れられている点が大きな特徴です。外観は黒い石やコンクリートを使った重厚な構造で、従来のベトナム皇帝陵に多い木造や自然と調和した庭園型とはまったく印象が違います。



    内部に入ると、その印象はさらに強くなります。中央の「天定宮」と呼ばれる空間には、天井一面に龍の絵が描かれ、柱や壁にはガラスや陶器の破片を組み合わせた精密なモザイク装飾が施されています。これらはすべて職人の手作業で作られており、非常に細かく華やかな装飾になっています。ベトナムの皇帝陵の中でも、これほど内部装飾が豪華な場所はほとんどありません。


    もう一つの特徴は、石像が並ぶ参道です。階段を上がると兵士や官僚、象や馬の石像が左右に並んでおり、皇帝を守る儀式的な空間が作られています。この配置は中国の皇帝陵の影響を受けたものですが、カイディン帝廟では全体がコンパクトにまとまっているため、短い距離の中で印象的な景観を見ることができます。



    また、丘の上に建てられているため、階段を登るにつれて景色が広がる点も魅力です。フエ周辺の山や緑の景色を背景に、石造りの建物が現れる構図は非常に印象的で、写真スポットとしても知られています。



    このようにカイディン帝廟は、自然と調和する静かな皇帝陵が多いフエの中で、建築・装飾・歴史背景のすべてが他とは異なる特別な存在となっています。ベトナムの皇帝陵を巡る際には、その独特さがもっとも強く感じられる場所の一つです。


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